ICUで働く看護師と聞くと、どのようなイメージを思い浮かべるでしょうか。「キャリアのある看護師」「バリバリ仕事ができる」他にも、「とても忙しい」「大変そう」そのように思われている方は多いのではないでしょうか。今回は、そんなICUで働く看護師の仕事の魅力を紹介したいと思います。

ICUはその名の通り、症状の重篤な命の危機にある患者さんを集中的に治療する場所です。高度な診療機器システムが備えられ、医師・看護師共に特に連携のある診療体制を実現しなければならない部署です。

現場では、意識のない患者さんも多く、意志疎通が難しいことも少なくありません。そんな中、些細な変化に気付き処置をしたことで、容態が好転して患者さんの回復につながるようなこともあります。自分の知識と経験に基づいた判断と行動が、患者さんの一命を取り留めた経験は、大きな達成感と自信につながるはずです。このように、「誰かを救えた」という実感を持てるのは、この現場の魅力といえるでしょう。

とはいえ、すべてがうまくスムーズにいくわけではありません。ICUは命の危機にある患者さんが多いだけに、1つのミスも命取りといった精神的なプレッシャーがかかってきます。もちろん1分1秒を争う緊急事態に直面する場面に頻繁に遭遇します。大きなプレッシャーの中、早急な判断と動きを求められるのは、非常に神経を使うことであり、肉体的・精神的なタフさが無いと難しいでしょう。

そして、重篤な症状の患者さんの中には、亡くなられる方もいらっしゃいます。このように、人の死に立ち会うことが多いため辛さを感じることもあるでしょう。ただ、その一方で、重症で入院された患者さんが命の危機を脱し、元気になって退院する姿を見た時には、この仕事をしていて良かったと感じるはずです。メンタル的な影響が大きな仕事ですが、一命を取り止める一大サポートに貢献することができるのは、大変誇らしいことだと言えます。