集中治療室であるICUでの看護師の役割としてまず挙げられるのが、患者さんの状態管理です。ICUで働く看護師の仕事として、基本的な仕事となります。バイタルチェックや心電図モニターから得る情報はもちろん、尿量、医療機器がきちんと作動しているかなど、あらゆることに気を配り細かくチェックしなければなりません。

さらに、ICUに入院している患者さんは日常的な生活動作が難しいケースが多いため、状態を見て清拭、マッサージ、爪切りなども行っていきます。一般的な病棟と比較してみても、こうした身の回りのお世話の回数は多い傾向にあります。

そして、ICU看護師になった以上、患者さんの状態を交代で24時間チェックし、異常の有無とその早期発見に尽力しなければなりません。細かな変化を読み取り、医師に報告するのはもちろん、状態変化から読み取れる患者さんのデータをもとにアセスメントも行っていきます。

ICUは、生命の危機に関わる重篤な患者さんが多いため、勤務する場合は注意深く様子を観察して詳細にアセスメントを行わなければなりません。特に術後24時間以内の患者さんは容体が急変しやすいことから、気を抜けません。積極的にモニタリングを行うとともに、機器から得るデータばかりでなく本人の様子にもしっかり目を当てる必要があります。細やかで重要な役割が多い大変な業務ですが、ICU看護師は非常に重要性が高く、やりがいも高くなりやすい仕事と言えます。